H18.10.22 長野県飯山市の富倉地区に新蕎麦を食しに行ってきました。
途中、偶然お寺の解体修復現場に遭遇し、見学させていただきました。
修復中の本堂はおよそ150年ぶりの大改修という事で、現在は土壁の仕上げ、床板張りの作業の最中でした。
床に置かれていた和釘(巻頭釘)を見つけ撮影させていただきました。
帰宅後、今回の修復の設計に携われた(有)信濃伝統建築研究所の和田様に連絡をさせていただき、
お忙しい中、和釘の年代を調べていただきました。150年前の再建以降、何度か小規模の改修が行われているので、
はっきりとした年代は特定できないという事ですが、明治中期から大正初期の改修の時の物ではないかということです。
およそ100年の歳月が経過していると思われますが、和釘の表面に錆は出ていますが、朽ちる事なくしっかりとしていました。

尚、この程修復工事が終了し平成19年4月21日,飯山市民らでつくる正受庵保存会により完成式が行われました。

信濃毎日新聞の記事



皇居の犬釘

        

        犬 釘                                                 今回製作した皇居の犬釘

犬釘とは耳の垂れた犬の横顔に形状が似ている為に名付けられたといわれています。
本来、枕木に線路を固定するために使われていた物ですが、枕木の材質などの変化により、目ににする事が少なくなってしまいました。

先日得意先より皇居に使用するという事で、犬釘の製作依頼を受けました。
犬釘は和釘の中でも製作に手間の掛かる釘のひとつです。
帽子で言うとキャップではなくハットのように頭部全体に鍔(つば)が付いています。この鍔を叩出すのに苦労します。
いろいろお話を伺っているうち、もっと簡素な形の物だという事がわかりました。
製作した物は、どちらかと言うと階折釘に近い形状です。
皇居のどこに使用されるのかは不明ですが上京の折、確認出来たら嬉しいですね。

酒田丸の舟釘

連休を利用して山形県酒田市へ和釘の資料収集に行って来ました。
市内、山居倉庫脇に展示してあった酒田丸という小鵜飼舟(こうがいぶね)に舟釘・舟かん・鎹等が使用されていました。
山形県に唯一残る現役の船大工の木村成雄氏によって造られた物です。

              

             山居倉庫                   酒田丸


田市内の神社・仏閣及び山居倉庫周辺の画像を和釘写真館にアップしました。

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世界遺産の和釘

先日世界遺産を訪ねる機会があり、姫路城と厳島神社を見て来ました。

                         

                    姫路城                                                厳島神社         

姫路城では、天守閣の床に巻頭釘が使用されていた他、随所に和釘が使用してありました。
又、厳島神社では、回廊の床に丸めかす釘を見ることが出来ました。めかす釘は通常,床の裏側から打込まれるため、
目にする事は出来ませんが、厳島神社においては、荒天時に海水に因る被害を緩和させる為に床板に隙間を空けてあり、
隙間より丸めかす釘を見ることが出来ました。
尚、写真は和釘写真館にアップしました。



チタン製和釘の試作にあたって

近年、一部の社寺建築において、チタン材が使用されている事を知りました。
’07.7の新潟県中越沖地震のニュース映像でもご承知のように
倒壊した社寺はどれも大きな瓦屋根を持ち、その重量も相当な物です。
建築物の重心の高さから大きな横揺れに耐えられなかった。
との指摘もありました。私自身震災当日、震源地付近に居り帰宅途中、悲惨な光景を目の当たりにしました。
チタンは耐食性があり、軽量で建物に掛かる負担も軽減されます。
チタン製和釘は瓦を止める「瓦釘」を想定して関係方面へ問い合わせをしました。
お話を伺って行く中で、チタン製瓦は釘ではなくアルゴン溶接で固定するという事で、瓦釘は必要ないとの事でした。
が、神戸製鋼所様から関心を示して頂き、材料の提供を受け試作の運びとなりました。
尚この度、地方紙新潟日報に取り上げて頂きました。新潟日報の記事
チタンの特徴等はこちら

’08.04 三条産地PR DVD第2章『熾盛の魂 探求する心・進化する伝統』が完成いたしました。

熾盛の国 鍛冶のまち・三条和釘物語


三条商工会議所、企画・製作によるDVD「熾盛の国 鍛冶のまち・三条和釘物語」が完成いたしました。


和釘の使用例などは和釘写真館でご覧ください。








改修中の正受庵・本堂

和釘の話

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写真A:頭の形状 左・洋釘 右・和釘(巻頭釘) 写真B:先端の形状 上・和釘 下・洋釘 写真C:洋釘の軸の凹凸


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古材に打込まれていた巻頭釘

およそ100年前の
物と思われる巻頭釘

長野県飯山市の正受庵

洋釘は軸が丸く先端のみが四角になっており、頭の下の部分に模様のような凹凸が付けてあります。
この凸凹部分で木材に喰いついています。又、木材に打ち込まれた後、ある程度時間が経過すると釘の表面に錆が出てきます。この錆により木材に対して喰い付きはよくなりますが、次第に腐食が進み朽ちてしまいます。
 一本一本手打ちで仕上げる和釘の場合は、軸全体に微妙な凹凸が付き、鉄を真っ赤に焼き鍛えられた事で、釘の表面に酸化皮膜が形成されます。これにより木材に打ち込まれた後でも洋釘に比べ格段に腐食に強くなります。
又、和釘は同じ太さの洋釘に比べ、表面積が広いという事も食い付きが良い理由のひとつです。


巻頭釘と頭巻釘はどちらも頭部を巻いた釘ですが、頭部の幅により区別されることがあります。
又、前者を大巻き、後者を小巻きと言われることもあります。
どちらの釘も木材に完全に打ち込むと頭部がつぶれ平らになり、床の表面などに飛び出ることはありません。
又、小さな物は建具等にも使用されます。

釘と言うと普通、軸が丸く頭が平らなものを思い浮かびますが、これは明治時代以降に入ってきたいわゆる洋釘です。現在、洋釘の需要が圧倒的ですが、神社仏閣・城郭などの古建築物の修理復元には無くてはならない物が和釘です。和釘は用途により頭の形状は様々ですが、軸の形状は全体が四角になっています。(稀に丸い軸のものもあります)

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巻頭釘と頭巻釘

巻頭釘(まきがしらくぎ)

頭巻釘(かしらまきくぎ)

和釘って何?